リリース情報
ADVENTURECluster 2025の新機能
ADVENTURECluster 2025 では、ハイブリッド並列化手法を用いたパフォーマンス改善を始め、
次のような多くの機能強化が行われています。
ソルバーのパフォーマンス向上
- MPIとOpenMPの二つの並列化手法を併用するハイブリッド並列が利用可能となりました。100並列以上といった高並列において、従来より計算時間の短縮が期待されます。

最適化解析機能
- 静解析において、静的縮退機能が利用可能になりました。特に、アセンブリモデルにおいて一部部品に対して最適化を実施する場合に、最適化が不要な周辺部品を縮退しておくことで、大幅に計算時間を短縮できます。
- 位相最適化により得られた形状を、STEP形式のCADデータとして出力可能になりました。CADでソリッドモデルとして扱えるため、再設計が容易になりました。

高精度材料モデル
- 九州大学名誉教授 橋口公一先生が提案されたHashiguchi塑性モデルおよびHashiguchi粘塑性モデルが利用可能になりました。繰り返し塑性挙動やスプリングバックなどを高精度に再現することが可能な材料モデルです。
- Hashiguchi塑性モデルでは、材料試験データに対するパラメーター同定機能も利用可能です。

振動解析の機能改善
- モーダル周波数およびモーダル過渡応答解析において、強制運動法が利用可能になりました。従来より利用可能な大質量法と比べ、加振荷重の設定が容易に行えます。
- 直接周波数応答解析で、粘弾性特性が利用可能になりました。プロニー級数による粘弾性特性が利用可能です。

アンダーカットメッシュ対策機能
- 金型から製品を取り出す離型解析において、アンダーカットメッシュとなっている要素面を接触設定から取り除く機能に対応しました。CAD形状ではアンダーカットとなっていなくても、メッシュ作成により局所的にアンダーカットが発生してしまう場合がありますが、そのような状況でも安定した解析が行えるようにする機能です。

ドキュメントとサンプルデータ
- ユーザーマニュアルなどのドキュメントをPDFからHTML形式に変更しました。検索性の改善など、より速やかに欲しい情報にたどり着けるようになりました。
- 検証・ベンチマークガイドが利用可能になりました。本バージョンでは基本的な問題についてドキュメント化しています。今後も拡充していく予定です。
- 新機能の設定の参考として、サンプルデータを追加しました。
